2013年より創設された「LEXUS DESIGN AWARD」が今年も開催されました。
LEXUSが標榜する「挑戦するデザイン」のマインドを基に、革新的なアイデアで豊かな社会や、よりよい未来を創造する気鋭のクリエイターを、発掘・育成することを目的に2013年に創設されました。
LEXUS DESIGN AWARD
コンセプトが「Anticipate(予見する)」「Innovate(革新をもたらす)」「Captivate(魅了する)」 とのことで、毎年デザイン性だけでなく、これからの未来をより良くしていく作品が出品されています。
それでは、今年度のファイナリストの作品を一部抜粋して紹介してまいります。
猫から学んだボディークリーナー
猫は自分の体が汚れることを嫌う生き物です。
だから、暇があればペロペロと自分の体を舐めているんです。
猫と触れ合ったことがある方はわかるかと思いますが、猫の舌ってざらざらしていますよね。
このザラザラで汚れを絡めとっているんです。
この猫の舌のザラザラから発想したのがこちらの「Lick」です。
猫の舌のようにローラーが汚れを取ってくれるので、お風呂に入ることができない状況でも、体の垢をバッチリ取ってくれるとのことです。
デザイン面としても、手に収まりやすく、ザラザラのスポンジを体に擦りやすいですし、ベッドサイドに置いていても、不潔感を抱かせないようになっています。
緊急時に活躍してくる。スマート救命具「Flash Pak」
こちらは、洪水発生時に使用するスマート救命具です。
なんでもかんでも「スマート〜」にする風潮がありますが、こちらは本当に有用な利用法を提供してくれます。
この救命具は洪水災害時に振動を体に与えることで方向を示し、さらにLEDライトをつけることで、生徒たちを避難所へと誘導することが可能です。
洪水が発生するような時は、空は黒く、視界は快調とはいえない状況です。
そんな時に冷静に、避難所へと誘導するのは至難の技でしょう。
こちらはそんな状況を、現在の技術を応用し、振動で方向を示したり、LEDライトで自分の居場所を示すことが可能です。
学校などの集団避難行動を要求される状況を考えると、轟音が鳴り響く中で声での誘導はなかなか厳しいかと思います。
そんな中で、LEDライトでの視界的な誘導と共に、体に直接振動を与えることで、速やかで安全な集団避難行動が可能となるでしょう。
そして、万が一のための救命具としての利用も想定されているので、二重の安全性がこちらのプロダクトデザインには込められています。
視覚障がい者にも裁縫を。ユニバーサルデザインなミシン「Pursewit」
こちらは、視覚障がい者の方にも縫製産業での雇用機会をとのコンセプトをもとにプロダクトされています。
ミシンを利用するのに、現状のものだと、どうしても視覚を多分に必要とします。
こちらのデザインは、旧来のものより、より直感的で、ユニバーサルに操作できるようにデザインされています。
ユニバーサルデザインということで、視覚障がい者の方のみならず、普段ミシンを使わない方にも優しい構造になっていることでしょう。
さらに、デザインも旧来のものとは一線を画し、未来的で、「ミシンなんて小学校以来触っていない!」というような方も物欲を刺激されるようなものとなっています。
まとめ
今回は「LEXUS DESIGN AWARD 2020」でファイナリストとなった方のデザインの一部を紹介いたしました。
この他にも、「発展途上地域の生活水準を改善するプロジェクト Open Source Communities」や「周囲のノイズを吸収するオブジェクト Feltscape」や「空気から有害化合物を排除するバイオポリマーフィルター Bio.Scales」などのこちらのサイトでは紹介できなかったものもあります。
どのファイナリストのデザイン、プロジェクトもこれからの私達の未来をさらに豊かにしてくれそうな期待に満ち溢れたものなのでぜひ商品化や実現化してほしいですね。
才能あふれる方達が競うこのような賞をみていると、甲乙つけがたい物ばかりで、ぜひぜひ実現し、これからの社会で利用されることを願うばかりです。
また、このような賞がありましたら、ご紹介したいと思います。
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